実務者研修
次のステージへ進める!「実務者研修」について
「介護職員初任者研修」を取得した後に目指したい資格が「実務者研修」です。実務者研修では基本的な介護能力を高めるためのカリキュラムが組まれています。実務者研修を取得した先には、国家資格「介護福祉士」の資格取得が見えてきます。介護職員としてキャリアアップを目指す人は絶対に取得したい資格になります。そもそも実務者研修の資格は介護福祉士の資格に関する見直しによって生まれた資格です。以前は実務経験が3年以上あれば、初任者研修しか持っていない人でも介護福祉士の受験資格がありましたが、し介護ニーズが多様化し複雑化する中、介護福祉士の資質を向上させる必要も出てきました。そのため、国家資格の介護福祉士を与えるためには、「一定の教育課程を経て、専門的な知識や技術を身に付ける必要がある」と国が判断したのです。結果的に、3年の実務経験に加えて「6か月以上の実務者研修の受講と修了」が義務付けられました。このような過程を経て、実務者研修が介護職員初任者研修と介護福祉士の資格の間に挟まるように誕生したのです。
実務者研修を受講するメリットとは?
実務者研修は450時間という長時間の受講が必要となります。ただし数年かけて修了すれば良いため、働きながら研修を受けたり、通信教育を活用しながら研修を修了する事ができます。さらに介護職員初任者研修を受講している人は130時間の研修を免除されます。旧ホームヘルパー資格などを取得している人にも同様の免除があります。
実務者研修を受ける事で、実務経験だけでは習得できない知識や技術を身に付ける事ができます。さらに実務を通して行ってきた事が正しい手順だったかどうかを再確認し、自分の技術を磨く事もできます。グループホームで必要になる認知症についての知識を身に付け、入居者に対する深い理解力を持つ事も可能です。また「たんの吸引」や「経管栄養」を行う事もできるようになります。このような技術を取得しておくと転職の際に有利になります。
実務者研修の試験の難易度は?
実務者研修の試験を受けるための特別な受験資格は特にありません。ただし実務者研修の資格を得るためには、450時間の受講科目を修了している事が条件になります。しかし先述した通り、介護職員初任者研修を受講した人や以前の資格であるホームヘルパーの研修を修了している人は受講科目が一部免除されます。また実務者研修の修了判定は、研修を実施している各スクールに委ねられています。試験を行った結果、仮に不合格だとしても合格点に達するまで何度も追試を受ける事ができます。基本的に落とすための試験ではないため、真剣に授業を聞ききちんと予習や復習をして理解を深めれば、誰にでも実務者研修の資格を取得する事ができます。